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Channel: 友松直之のブログ
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中出しの毒で女は即死!「レイプゾンビ」はカレーカツ丼の境地を目指しています。

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ナナスト ‏@phoenix4st
映画においてエロとグロは一緒にされがちなんだけど、ここが分けられて考えられてる映画の方が好きかも。「トーチャー」って映画があるんだけど、エロがありながらも純粋なスプラッターとして楽しめる感じ。


 もちろんいろんなご意見があって全然かまわないのですが、これは俺が常々大切に考えている事とは微妙に違っています。エロだけ作品もグロだけ作品も手掛けてきた俺友松ですが、ことエログロ作品を作るときには、エロとグロの完全なる融合を理想とします。
 なるほど、ここは抜きどころ、ここはスプラッター、という構成も悪くないし、そういった名作も多々ありますよね。でも何だか違うと思ってしまうのです。
 関東一円にチェーン展開する「名代 富士そば」というスタンド蕎麦屋があり、俺はここのカレーカツ丼というメニューが気に入っています。まあカレーとカツ丼は別々に食おうというご意見も理解できるのですが、カレーだけを食うならインド料理屋があり、カツ丼だけ食うならとんかつ屋があります。立ち食い蕎麦屋というB専食堂に我々は何を求めるべきなのか。それを考えるとき、この「カレーカツ丼」という馬鹿メニューの素晴らしさが見えてくる気がするのです。
 グロ場面で抜けないか? エロ場面に血糊をぶちまけられないか? これが俺が常々考えていることです。「13日の金曜日」シリーズでも、パーティーの輪から離れてセックスしだしたカップルは必ず殺されますよね? 死亡フラグ立ちまくりです。できればハダカで殺されて欲しい。最中に襲われるのが最高。まあそういうことです。生(性)と死の隣り合わせが美しいと思うのです。
 「殺るか犯られるか!?」「絶つか勃たせるか!?」の馬鹿コピーも素晴らしい、我らが「レイプゾンビ」シリーズの基本設定「中出しの毒で女は即死」も、この観点から導き出されています。
 これはエロだけ作品の場合ですが、あるピンク映画会社の社員プロデューサーと雑談しているときに「エロさと作品の面白さを両立させるのは難しいですね」というようなことをおっしゃった。わしゃひっくり返りました。それは違うだろう。それじゃいかんだろうと思ってしまったわけですね。
 このプロデューサー氏はご自身もシナリオを書かれたり監督をされたりする方なのですが、何て事ことを書くと狭い業界のこと誰のことかわかってしまいますが、それはさておき。ええと、彼としては軽い世間話の中でその言葉をおっしゃった。つまり「冬になると寒いですよね」みたいに。「そんなことは当然のことですよね」というニュアンスですね。おそらく他の監督たちとも常にそう言い合ってらっしゃるのだろうと思われるわけです。だから俺以外の監督が撮るピンク映画のセックス場面はあんなにつまんないんだよ、なんて不遜なことは言うとカドが立つので言いませんが。書きましたが。
 面白いエロ映画はエロ場面が面白くなくてはならないと、俺は考えるわけですね。エロ場面は会社(メーカー)に撮れと言われたから消化試合的に撮っておくけど本当に俺が撮りたいのはエロじゃないんだよ、という作り手の意図が見え隠れするエロ映画は見るに耐えない。エロくなかったら、ピンク映画やエロVシネマは、それはもう失敗しているのです。エロくないけど映画としては面白い、なんてことはあり得ないし、あってはならない。それはプロの仕事じゃない。
 エロ映画を撮る際にエロ場面を面白くしようとするように、エログロ映画の場合は、エロい場面をグロくできないか、グロい場面をエロくできないか、俺は常にそこに腐心して取り組みます。カレーカツ丼の境地を模索するわけですね。必ずしも成功しているとは言えないかもしれませんが、少なくともそこを理想にしたいと思っているのです。

改めて「レイプゾンビ2」前髪くん通信のまとめ。
Twitter抜粋「レイプゾンビ」を愛してください。くどーさんとうつわちゃん通信


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